ニュース全ニュース

第一線で活躍するアーティストが語る『ライブペインティングの今』開催!

2018年10月14日(日) レポート

10月14日(日)、崇仁新町でトークショー『ライブペインティングの今』が開催されました。ステージにはpad GALLERYの菩須彦さん、おかけんたが登場。グラフィティやライブペインティングの現状についてトークを繰り広げました。

「みなさんこんにちは~! いらっしゃい~! ヨロレイヒ~!」とけんたのエエ声からトークショーがスタート。会場となった崇仁新町は、コンテナを利用したコミュニティスペース。映画祭期間中、『ART FEST P.A.D.in 崇仁新町』としてライブペインティングやインスタレーションアートが展開されていました。屋外に設置されたステージは開放感抜群。ステージ前にはたくさんの観客が詰めかけています。けんたに呼び込まれた菩須彦さんはビール片手。「緊張してます」と話しますが、「そんなことないでしょ!」とツッコまれます。

けんたが、今回の京都国際映画祭では菩須彦さんのpad GALLERYがアートをやりちらかしていると説明すると、菩須彦さんはここ崇仁新町は今回の京都国際映画祭で5つくらい手がけたエリアの最後だったと話し、「もういいかな」と、したいことをすべてやったと明かしました。

そして、菩須彦さんがライブペインティングを始めたきっかけについてもトーク。以前CGをやっていたものの、CGは若いヤツに絶対負ける、逆にアナログの方が面白いのではと感じ、アナログに徹しているとのこと。ステージ後ろの作品も「下書きはない」と語り「最終的にゴジラ対キングギドラになった」と話しますが、作品を見たけんたに「え!?」とツッコまれます。

それから、けんたがアメリカで発生したと言われているグラフィティの歴史について説明したほか、菩須彦さんはグラフィティとライブペインティングの違いについても言及。差はあまりないが、グラフィティはメッセージ性と下書きがある、ライブペインティングの方が実は落書きっぽいと話します。「でも、そこに文字が一つでも入るとメッセージになる」とのこと。そしてグラフィティで抽象はあまり見たことがない、それは求められていないか、本当に落書きと思われるからと説明。ライブペインティングはなんでもありで抽象も多いと続けます。そして日本はわかりやすいものが多いと話し、ライブペインティングそのもので言うと自由だからこそアートがビジネスにたどり着くのはちょっとむずかしい、そこを知っていたのでどうにかして価値を作りたいと思ったそう。そのため海外でいろいろと活動をすることにしたと話しました。菩須彦さんは「海外では、小さな子どもが作品を買いに来たり、オマエすごいと言いに来たりする」と現地でのエピソードも披露します。そしてブラジルのライブペインティングに日本代表として参加した女性も飛び入り。現地の貴重な情報を話してくれたほか、菩須彦さんとともに活動している男性も登場。台湾での裏話なども披露してくれました。

続けて、菩須彦さんも台湾にはライブペインティングが無い、イタリアはライブペインティングの途中を見ないなど、各国による違いについても説明。台湾では、最初に招待されたアートフェアへ行ってみたらキャンバスが無かったそう。そこであるもので作ったら、そこが素晴らしいと言ってもらったとのこと。それからもトラブルのたびに、それを解決していくと、どんどん評価が高まっていったと明かしてくれました。

そして、けんたが今からステージでライブペインティングを行うことを告げると、会場からは拍手が。すぐにステージにキャンバスが持ち込まれ、菩須彦さんがペイントをスタートさせました。白いキャンバスに菩須彦さんの筆が走る様子を観客もじっと見守ります。すると、ステージ中央に女性が現れ、しなやかなダンスが始まりました。それが終わると、次は仮面を着けた男性が前衛的なダンスを披露。その後ろで作品は少しずつ完成に近づいていきます。そして見事に作品が完成すると会場は大きな拍手に包まれました。観客はパフォーマンスとライブペインティングのコラボステージを堪能。イベントは終了しました。

  • Facebookでシェア
  • Twitterでシェア
Close