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『THE COLLECTORS~さらば青春の新宿JAM~』舞台挨拶で川口潤監督がザ・コレクターズとの濃厚な2カ月を告白

2018年10月13日(土) レポート

10月13日(土)、TOHOシネマズ二条にて特別招待作品『THE COLLECTORS~さらば青春の新宿JAM~』が上映され、上映前に行われた舞台挨拶に川口潤監督が登壇。上映を心待ちにしているファンの皆さんに、作品に込めた想いを語りました。MCはロバータが務めました。

かつて“東京モッズシーンの聖地”として名を馳せ、2017年大晦日に37年の歴史に幕を下ろしたライブハウス、新宿JAM。2016年に結成30周年を迎えた日本を代表するロックバンド、ザ・コレクターズも、新宿JAMを駆け抜けたバンドのひとつでした。彼らはそのニュースを知り、閉店直前のクリスマスイブに奇跡の新宿JAMラストライブを開催。その様子を、川口潤監督が記録しました。さらに1980年代当時をリアルタイムで体験した人々の証言を集め、新宿JAMを拠点に盛り上がりを見せた東京モッズカルチャーが日本の音楽に与えた影響や、そのシーンとは一体何だったのかを浮き彫りにするドキュメンタリー作品です。

舞台挨拶は、往年のコレクターズファンの方々で満席。そんな中、川口監督が姿を現し「コレクターズのメンバーは、明日ライブがあるのでどうしても来れなくて。僕だけですみません」と恐縮しきり。『京都国際映画祭2018』で、自分の監督した作品が上映されることを「こんなことが今までなかったので感激しています。それも、コレクターズの名前があったからこそ。こんなにたくさん集まっていただき、感慨深いです」としみじみ語りました。
川口監督の経歴も紹介されました。キャリアは音楽番組からスタート。これまでアナーキーや山口冨士夫さんなど、コアな音楽シーンをテーマに作品を撮られてきました。今回、ザ・コレクターズにスポットを当てた理由を、「実は僕は、コレクターズとは全く接点がなくて。もちろん名前は知っていましたが、世代が違ったこともあるし、僕が音楽番組にたずさわっていた頃にはすでにビッグネームの方々でした。だから、まさか僕が抜擢されるとは思ってもいませんでした」と赤裸々に告白。そんな川口監督とザ・コレクターズをつないだのは、ザ・コレクターズの音楽出版を管理している会社の方。川口監督の作品を見て、メンバーと川口監督をつなぐパイプ役になってくれたのだそう。
撮影の密着期間は、なんと2カ月ほど。「1年ほど前にこの作品の話が持ち上がって、メンバーと初めてお会いしたのが去年の10月初旬でした。そして12月24日にはほとんどメンバーの部分は撮影を終えていました、だから、2カ月ですがすごく密着して、というか…振り回されて、というか(笑)」とかなりディープな2カ月間を過ごした様子。撮影後も加藤ひさしさん、古市コータローさんと濃密なやり取りを重ね、「モッズの“モ”の字も知らない僕が、鍛えていただいたという感じです。そのあたりはうまく出せたかなと思っています」と自信をのぞかせていました。
ロバータも、この作品でザ・コレクターズの魅力にどっぷりハマった様子。「トークもおもしろいし、すごく魅力的な方々で私もファンになりました」とすっかりファンに。
話題は好きな曲に広がり、川口監督は「有名な曲は何曲も知っていましたが、『2065』という作品が、スケール感があってオルタナティブな感じが好きです」と明かすと、納得したようにうなずくファンの姿も。

この作品は、11月23日に劇場公開が決定していることも発表されました。最後に見どころを尋ねられた川口監督は、「すべてなので困りますね(笑)」としながらも、モッズファンが集う奈良のモッズショップ、Jump the Gunが登場するシーンをあげ、「そこが一番ピークなので、楽しみにしていてください」と笑顔で語りました。

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